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[川沿いの家]


[牛と戯れる子]


[川で遊ぶ子]


[しぇーをする子]


[道ぞいにつづく家]


[井戸端の子]

ここSiem Reapでの俺の予定は3泊4日だが、午前入りの午後出なのでほぼ4日まるまるあると言ってもよい。まず入場券を買わなくてはならないのだが、1日券US$20、2〜3日券US$40、4〜7日券US$60となっている。アンコール遺跡群へ行く途中にチェックポイントがあって、そこで入場券をチェックされる。普通はここでまよわず4〜7日券を買うところだが、街の南に位置するプノンクロムやトンレサップへは、入場券が不要であり、夕方4時だか5時以降はどこでもフリーパスだ。よって初日はそこいらを攻めて夕方からアンコールワットなどの夕日ポイントに行けばよい。そうすればUS$20浮く。と、Navyが説明してくれた。それくらい調べておけって...。

というわけで、Navyの後ろにまたがって出発。Siem Reapの街から南へ一本道を進む。左手には川があり、洗濯をする女性、水浴びをする牛。道ぞいには床の高い家がならび、中では昼寝している人。バイクの後ろにのる日本人を見つけて手を振ってくれる人もいる。そんなカンボジアで一番見たかった風景が次々とながれていく。観光客向けの店が並ぶ町中とちがい、ここの人の普段の生活ぶりを見ることができる。Navyもこんな家に住んでいるのかと聞くと、うなずきながらにっこりと振り向いた。頼むから前を向いて運転してくれ...。

プノンクロムを過ぎたあたりから道が悪くなり少々お尻が痛い。そうこうすると道が突き当たり、バイクが止まる。すかさず二人の男が駆け寄ってきてなにやら言っている。どうやらここは、トンレサップ湖へ行く船着き場。ここから船に乗って行くと、湖でとれた魚等を売る船上市場を見ることができる。のだと思うのだが、観光客の姿はどこにも見当たらない。船は20人くらい乗れそうだが、それに一人で乗れといってるようだ。とりあえずそれを断り、辺りをうろうろする(左の上から3つがこのとき撮った写真)。そんなとき3人程の観光客が車で乗り付けて船にのっていった。山程ある観光ポイントの中にあって、ここまで足を運ぶ観光客はほんのひとにぎりなのだろう。商売繁盛とはいってないようだ。

結局船にはのらず、プノンクロムまで戻る。プノンクロムはアンコール三聖山の一つ。山といってもちょっとした高台だがこの辺りでは数少ない高台で、そう言われて登らないわけにはいかない。くそ暑い中てくてくと登るが、ここも観光客の姿は見当たらない。頂上にはヒンドゥー教寺院の遺跡があるのだが、その横に現在使用されているお寺があり、ここになにやら大勢の子供が集まっている。靴を脱いで中に入り、壁面に描かれた宗教画を眺めていると、一人の子が俺の頬に白い粉を塗り付けて、逃げて行った。それを見て指差して大笑いする子もいれば、にこにこしながら手を振ってくれる子もいる。はて?とっても人気者になってしまったようだが...。しばらく数人の子供がまとわりついていたが、皆おとなしく座りだしなにやら宗教的な儀式を始めたので、外に出てその姿を眺める。そんな俺が気になって、落ち着かない子が数人。ちゃんとしなさい...。

山を登る時は気がつかなかったが、降りてくると眼前に広がる空と大地と、遠くにトンレサップ湖も見える。Navyと走ってきた道ぞいにつづく家々が地平線に向かってのびていく。ここには視界を遮るものがなにひとつない。途中に日よけ小屋のようなものがありひと休みする。柱と屋根だけで壁はなく、ここではよく見かける。ここでも数人の子供が遊んでいた。なにげなくカメラを向けると、一番年長者らしき子が皆に招集をかける。はい並んで並んでといわんばかりだ。もっと無邪気に遊んでるところを撮りたかったんですけど...。が、ここまでポーズをとられてシャッターをきらないなどということを俺ごときにできるわけはなかった...。

長い階段を下りると日よけ小屋でNavyが子連れの女性と世間話をしながら俺を待っている。俺の白くなった顔を見るなり笑い出すNavy。指差すんじゃない...。彼の話ではこの粉はCambodian New Years Dayに使用されるものだそうだ。出発前VISAの申請をしにCambodia大使館に行った時に、「Cambodian New Years Dayにつき休館」の貼紙を見て呆然としたのを思い出した。幸いにもVISA Sectionだけはやっていたので半休を一回無駄にせずにすんだ。ふぅ...。というわけで俺の顔に塗られた白い粉はその時の残り物だろう。そばに井戸があったが子供達に占領されている。まぁ、このままでもいいや...。


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